障害者として就活をするにあたり自己分析が大切な理由

自己分析

それは就職活動の中でももっとも難しく、もっとも面倒くさいこと。一方で、就職活動を円滑に進めるためには必要不可欠であり、もっとも大切なこと。

今回は、僕が障害者として就職活動をするにあたり自己分析を大切にした理由について書いてみようと思います。

就職活動において、なぜ自己分析が必要なのか?

僕が通う就労移行支援の事業所では「就職活動を始める前に自己分析をしっかりとやりましょう!」と教えてもらいます。これはどの就労移行支援の事業所でも同じことだと思います。

では、なぜ就職活動をするにあたり自己分析をしないといけないのでしょうか?

これを「もし自己分析をしていない状態」を想定して考えてみます。考える観点は、面接を受ける側と面接官(雇用側)の二つあります。

自己分析をしていない場合面接を受ける側としては、

  • 答えが不明確になる
  • 自己アピールができない
  • 会社を選ぶ基準が不明確
  • 履歴書、職務経歴書が書けない

となってしまいます。逆に面接官(雇用側)から考えると

  • 自分の障害について知らない人は正直雇いづらい
  • 何が得意なのか?不得意なのか?わからないと仕事を任せにくい
  • 「配慮がいらないなら健常者として就活すれば?」と思えてしまう

となります。

これを端的に言えば「ふわふわしたような人は採用されない(採用したくない)」ということです。

  • 「なんとなくこんな仕事がしたい」
  • 「私はなんとなくこれが得意で、これが不得意です」
  • 「たぶんこの仕事が向いている」
  • 「一応こんなスキルが身についているから、御社に貢献できる(と思う)」

という感じのふわふわした人は雇ってもらえないということです。

そこで「なぜ就職活動において自己分析が必要なの?」ということに話を戻すと、自己分析をすることは、

面接時に自分についてに具体的に答えることができ、
面接官(雇用側)に自分について具体的に理解してもらうことで、
「働いているイメージ」を持ってもらい、「一緒に働ける」と思ってもらう

ためにあるのだと思います。

もちろん、自己分析をすれば就職できるわけではありません。ですが、自己分析を疎かにしてしまうことは、就職活動を円滑に進めるための足かせになることは間違いありません。

自己分析とは何を知ることなのか?

では、自己分析とは何を知ることなのでしょうか?

僕は下記のことを知ることが自己分析だと思っています。

  1. 自分の過去を知ること(どんな環境で育ったか?どんな子供だったか?どんな性格だったか?など)
  2. 自分の今を知ること(今何をやっているのか?どうやって体調管理しているのか?など)
  3. 自分の未来を見通すこと(どんな仕事が合うのか?どんな配慮が必要なのか?など)

就労移行支援で周りの障害者の人を見ていると、多くの人は「今」と「未来」についてだけ知ろうとして、「過去」を知ろうとしている人が少ないように感じます。

ですが僕は「過去」を知ることこそが、自己分析において一番重要なことだと思っています。

過去を知ることで、今何が必要なのか?何が足りていないのか?などを知ることができるわけですし、未来においてどんな配慮が必要なのか?どんな仕事が向いているのか?が明確になるわけです。

といっても、過去を知ることは容易ではありませんし、過去を知ることは正直怖いです。でも、だからこそ知る価値があると思っています。

自己分析で「過去」を知るため必要なこと

自己分析というと、自分で自分について知ること・分析することだと思っている人が多いのではないでしょうか?

ですが、自己分析を自分一人でやっていると「今」の分析と「未来」の構想に偏ってしまい、「過去」を知ることはほとんどありません

では、どうすれば自分の「過去」について知れるのか?

僕は「家族や知人、友人など周囲の人に聞くこと」が一番手っ取り早い方法だと思っています。たとえば、

  • 両親に自分の成育歴を聞く
  • 両親に自分の好き・嫌いを聞く
  • 兄弟に自分の性格について聞く
  • 知人に自分の得意不得意を聞く
  • 友人に自分の強み・弱みを聞く
  • 自分で分析した内容を他の人に確認する

などがそれにあたります。特に両親や兄弟に聞くと、自分の「過去」についてかなり具体的に知ることができます。そして、今まで知らなかった自分と出会えます。

自己分析に終わりはない

自己分析には終わりはありません。

  • 「これがわかったらOK」
  • 「書類選考に通過したからもうやらなくていい」
  • 「面接で自己紹介できるからOK」

という感じで終われるほど自己分析は甘くはありません。

というのも、良くも悪くも日々変化しているわけですから、分析内容は日によって違うはずなんです。むしろ、自己分析の内容がずっと同じ方がおかしいわけです。

もちろんだからといって「毎日自己分析をしなさい!」というつもりはありません。

僕が伝えたいのは「自己分析は簡単に終わらない。だからこそ自分について知る努力は怠らないでね」ってことです。中途半端な状態で自己分析に幕を閉じると、就職活動で困るのは自分です。くれぐれも自己分析を甘くみないようにしてください。

さいごに:自己分析に割いた労力は面接官には伝わる

就職活動における自己分析の重要性について書いてきました。

僕は就職活動、特に面接を通して自己分析の重要性を改めて感じました。というのも、自己分析に割いてきた労力は、面接官にも伝わるからです。

実をいうと僕は、面接を2回しか受けていません(それも一社のみ)。
どちらの面接でも「なぜそんなに自分のことを理解されているのですか?」と驚かれました。そして、どんな質問をされても的確に答えることができ、面接官の方に安心感を与えることができました。

それが功を奏したのか、一社しか面接選考を受けていませんが、その一社から内定をいただくことができました。

「面接なんかでそんなことまでわかるはずない!」と思うかもしれません。ですが、何人も面接している面接官からすれば、話し方や話す内容、話す姿勢、話す態度などから、その人の努力がわかるのではないかと思います。(定かではないですが…)

自己分析って難しいですし、終わりは見えません。ですが、徹底的に自己分析をすれば就職に近づくことは間違いありません。

ぜひ、自己分析を適当な感じに終わらせず、納得がいくまで突き詰めてください。

ABOUTこの記事をかいた人

中村 祐基 (大手電機メーカー勤務)

就労移行支援を経て、大手電機メーカーに障害者として就職。診断名はADHD(注意欠陥多動障害)。吃音症と糖尿病も併せ持ちます。集中力のなさと、物忘れが多い半面、情報処理は異常に速い。言ってはいけないことを言ってしまい怒られることもしばしば。ミルマガジンでは、障害者として就職活動をしたこと、就職している実体験について主に書いています。