吃音持ちの僕が選んだアルバイトの多くが接客業だった理由を紐解いてみる

こんにちは!
吃音で一番つらいのは自分の名前をスムーズに言えないことだって思っている中村です。

吃音症というのは、一言でいえば「言葉がスムーズに出てこない」病気なのか?障害なのか?よくわかんないやつです。たとえば、「お、お、お、お、おはようございます」みたいな感じです。

こうやって聞くと、吃音症の人にとっては接客業って相性悪そうに感じますよね。正直、僕も同じように思っていましたし、今でも多少はそう思っています。

でも、僕がこれまでやってきたアルバイトを思い出してみると、なんと多くが接客業だったんです(笑)

不思議ですよね。自分で選んだアルバイトなんですが、なぜこうも接客業というか、話すことが多い職を選んできたのか不思議です。

ということで、今回は吃音持ちの僕がこれまでアルバイトで接客業を選んできた理由について紐解いてみようと思います。

これまでやったアルバイト一覧


ではまずは、僕がこれまでやってきたアルバイトをざっと列挙してみます。

  • カフェでのキッチン、ホール業(接客)
  • ポスティング
  • イベントスタッフ(接客)
  • レンタカーでの洗車、配車と接客(接客)
  • ヤマト運輸の仕分け(一部接客)
  • 放課後等デイサービス(接客?)
  • 家庭教師(接客?)
  • リサイクルショップ(一部接客)

という感じです。がっつりと接客をしていたわけではないですが、かなりの確率でお客さんと関わるような仕事に就いていました。

一番最初に書いた「カフェ」では、約3年半近くホール業とキッチン業をかけ持つ形で仕事していて、毎日のようにお客さんの前にも出ていました。

こうやって振り返ってみても、話すのが得意ではないのに、なんでこんなにも人と関わり、話すような仕事についてのか不思議で仕方がありません(笑)

「接客業」目的でアルバイトを選んだわけではない

「接客業をたくさんやってきました!」なんて書いていますが、好んで接客業を選んでいたわけではありません。むしろ、採用されてから半分無理やりやらされたって感じなんです(笑)

というのは、大学生になり一番最初に選んだアルバイト先で無理やり接客業をやらされたんですよね。これが「カフェ」でのホール業務というわけです。

当初、そのカフェの店長は「キッチン業務だけでOK!」みたいなことを言っていたんですが、ホールの人が休憩に行ったり、人が足りなくてホールが回らなくなり、ついに僕を戦場へと送り込んだんです。「一回行ってみ!(ニコッ)」って感じで。

正直、あのときのもどかしさというか、騙された感じは今でも忘れませんね(笑)でも、あのときに無理やりにでも接客をやったからこそ、今があると思うので、その面では店長さんには感謝しています。

こういったことはカフェでのアルバイトだけではなく、他のアルバイトでも結構ありました。「ごめん!今手がふさがってるから、お客様の対応お願いできる?」みたいな感じです。

というようなことから、僕は「接客業」をやりたくてアルバイトを選んでいたわけではないんですが、なぜか接客をやる羽目になっていたって感じでした。

接客業が思った以上に得意だった理由

正直、最初接客を任されたときは、心臓が飛び出るかってくらい緊張しましたし、この日のバイトが終わったらもう辞めてやろうかなってくらいに思っていました。

ですが、やってみると意外とできてしまうもので、緊張している中でもそれなりに話せましたし、どもりながらでもなんとかなったんです。もちろん、話すことに不安はあったので、接客をするときはいつも緊張していましたし、不安でした。やらなくていいなら、やりたくないって気持ちは少なからずありましたからね。

でも、なんだかんだで続けられたのには大きく二つの理由がありました。

話すことは苦手でも、人に喜んでもらうことが好き

まず一つ目は、人に喜んでもらうことが好きだったってことです。

それもできる限り僕の目の前で喜んでもらう姿が見れる方がいいですね。カフェなんかで接客業をしていると、ほぼ毎回「これ、美味しいね!」「うまっ!」みたいな感じで、人が幸せになる瞬間に出会えます。

また、放課後デイサービスで働いていたときでいえば、子どもたちが成長していく様を見ていることもそうですが、それを親御さんに伝えた時に親御さんの表情を見るのも好きでした。

自分のやったことが、誰かの幸せに繋がったり、誰かに喜んでもらうことができるって気持ちがいいな!って思いました。

たしかに、話すことは苦手ですし、思っていることを正確に伝えられないときもあるので不安はあります。ですが、それを上回るくらい「人を喜ばせる方が好き」って気持ちが強いのはたしかです。

人見知りだからこそ、人を良く観察していた

吃音症だからというのもありますが、僕は小さいころから大の人見知りです。初対面の人と話すのは苦手ですし、できるなら同じような人間関係で生きていきたいと思っているくらいの人間です。

それくらい人見知りなんですが、人のことはよく見ているんですよね。

「あの人は何を考えているのか?」「あの人は次に何をするのか?」「あの人は何を欲しているのか?」などを人を観察しながら考えています。

そうやって人を観察していたからなのか、接客中にお客さんのちょっとした行動やしぐさに気が付くんですね。カフェでいえばオーダーを取ってほしそうな人、水が欲しそうな人、メニューを持ってきて欲しそうな人なんかによく気が付くんです。

そういった人たちから声をかけてもらう前に、行動するようにすると非常に喜んでもらえるんです。それがまた嬉しいんですよね!

人の行動には必ず前兆があります。人見知りで人を良く観察していた僕にとっては、そういった前兆を察知する能力がほかの人に比べると高いんだと思います。そして、そういった前兆を察知し、お客さんから言われる前に行動できることが接客には大事なんですよね。

そういった意味でも僕は接客が向いていたのかもしれませんし、そこから得られる快感がたまらなかったんだろうと思います。

さいごに


吃音持ちの僕が選んできたアルバイトの多くが接客業だった理由について紐解いてみました。

人見知りではありますが、人を介して喜びを得ているってなんだか矛盾していますよね(笑)でも、それが僕なんですよね。

なので、これまで考えてこなかったですが、ホテルマンとかコンシェルジュとか、バーテンダー、バリスタみたいな仕事は一度してみたいなーって思っています。接客業の中でも群を抜いて人と関わる仕事ですし、人に喜んでもらえる仕事ですからね!いつかは挑戦してみたいです。

最後になりますが僕がここで伝えたいのは、障害や病気があるからといって可能性をつぶさないでほしいってことです。

吃音だからと言って接客業をすべて拒否していたら、今の僕はないでしょうし、自分の良さや得意に気が付かなかったと思います。こういったことに気が付けたのも、嫌だと思ったことでもやってみたからだと思いますし(無理やりでしたけど)、続けた結果だと思います。

障害や病気があるとついつい選択肢を狭めてしまいがちですが、ぜひそういったことはせずに自分の可能性を広げてみてください!

ABOUTこの記事をかいた人

中村 祐基 (大手電機メーカー勤務)

就労移行支援を経て、大手電機メーカーに障害者として就職。診断名はADHD(注意欠陥多動障害)。吃音症と糖尿病も併せ持ちます。集中力のなさと、物忘れが多い半面、情報処理は異常に速い。言ってはいけないことを言ってしまい怒られることもしばしば。ミルマガジンでは、障害者として就職活動をしたこと、就職している実体験について主に書いています。