【上前のひとり言】自分の心は、自分で舵を取る ~「負の感情」から抜け出すための心のセルフマネジメント~

ひとり言です。
以前のコラムでも、「心の波(感情の波)」や自分の感情とどう付き合っていくかといったテーマを取り上げたことがあります。

日頃から多くの方と面談を重ねる中で、今でも変わらず強く感じることがあります。それは、「いま、この人は自分の感情を誰か(あるいは何か)に奪われてしまっているのではないか」ということです。
私たちは生きている限り、日々さまざまな感情と付き合っています。

私は心の中にある感情を大きく2つに分けて考えるようになりました。
ひとつは、嬉しい・楽しい・面白いといった「正の感情」。もうひとつは、悲しい・辛い・憎い・イライラするといった「負の感情」です。
例えるなら、映画『スター・ウォーズ』におけるジェダイの「ライトサイド(光)」と、シスの「ダークサイド(闇)」のようなものでしょうか。どちらのフォースも自分の中に存在していますが、問題はどちらで心を満たしていますか?です。

街の小さな出来事に、心をジャックされていませんか?


普段の生活を振り返ってみてください。

  • すれ違いざまに肩が強くぶつかった
  • レジの列で順番を抜かされた
  • 電車のドア付近で動かない人がいて邪魔だった

ほんの小さな出来事ですが、遭遇した瞬間にカッと頭に血が上ったり、胸がモヤモヤしたりして、一気に「負の感情」に頭と心を支配されてしまうことがあります。
そしてそのまま嫌な気分を引きずり、怒りやモヤモヤを抱えたまま残りの1日を過ごしてしまう……。これって、ものすごく「損」をしていると思いませんか?
冷静に考えてみると、「負の感情」が引き起こされる原因の多くは外的な要因です。つまり、相手の身勝手な行動によって自分の気分が害され、怒りの感情が沸々と湧き出てくる感覚。その状態って言い換えれば、「自分の感情のコントローラーを他人に奪われ、心を支配されている」のと同じように感じてしまいます。
本来、自分の大切な感情は、自分自身でハンドリングすべきはずです。

「負の感情」から素早く抜け出すための実践ステップ

とはいえ、人間ですから「負の感情」が湧き上がるのを完全にゼロにすることは不可能です。大切なのは、「負の感情」を抱くこと自体を否定するのではなく、それに捉われた状態からいかに早く抜け出すかです。
面談をしていても、「この嫌な気持ちから抜け出したい」と口では言いつつも、無意識のうちにそのイライラを何度も思い返し(なんなら自分から求めている)、自ら「負の感情」にとどまり続けてしまっている(抜け出そうとしていない)方が少なくありません。

そこで、私が実践している「「負の感情」からスムーズに抜け出すための具体的ステップ」をご紹介します。

① 「他人にハンドリングされている!」とメタ認知する(客観視)

イラッとした瞬間、「あ、今自分はあの見知らぬ人に感情をジャックされている」「相手にコントローラーを握られている」と一歩引いて自覚します。「自分の貴重な時間と思考を、他人のために浪費するのは大損だ」と捉え直すことが、負のループを断ち切る第一歩です。

② 自分の「「負の感情」発動パターン」を分析する

過去のコラムでも「自分の波や傾向を知る」ことの大切さに触れましたが、感情も同じです。「自分は時間に余裕がない時に割り込まれると激怒しやすい」「疲れている時に他人の不作法に敏感になる」といった自分のパターン(トリガー)を把握しておきます。パターンが分かると「あ、今いつものやつが来たな」と事前に回避したり、受け流したりできるようになり、大きなショックを受けにくくなります。

③ 思考を切り替える「スイッチ」を用意しておく

「負の感情」を頭から排除するには、別のことで脳のリソースを埋めるのが効果的です。「他人に感情を握られたと気づいたら、深呼吸して好きな音楽を聴く」「お気に入りの飲み物を口にする」「あえて全く関係ない今日の楽しみを考える」など、自分の意識を強制的にリフレッシュする行動を決めておきます。

このプロセスを意識していくと、原因を冷静に自覚できるようになり、「負の感情」を頭と心から追い出すまでのスピードが格段に早くなります。結果として心の健全さが保たれ、「他人にハンドリングされている」というストレスから解放されやすくなります。

「正の感情」で満たされた自分でいるために


人に優しく接したり、周りに気を配ったり、困っている人をそっと支えたりする――。こうした温かい行動は、心が「負の感情」で満たされている時にはなかなか出来ませんよね。
常に「正の感情」100%で居続けることもまた難しいですが、「「負の感情」に支配されること、他人に感情をハンドリングされることを拒絶するライフハック」を身につけることはできます。
あなたの貴重な1日、そして一度きりの人生の時間です。
他人に心を預けてしまうのではなく、自分でしっかりと舵を取り、少しでも多くの「正の感情」で頭と心を満たしていきませんか。

ABOUTこの記事をかいた人

[障害者雇用コンサルタント]
雇用義務のある企業向けに障害者雇用サポートを提供し、障害者の雇用定着に必要な環境整備・人事向け採用コーディネート・助成金相談、また障害者人材を活かした事業に関するアドバイスを実施。障害者雇用メリットの最大化を提案。その他、船井総研とコラボした勉強会・見学会の開催や助成金講座の講師やコラム執筆など、障害者雇用の普及に精力的に取り組んでいる。

▼アドバイス実施先(一部抜粋)
・opzt株式会社・川崎重工業株式会社・株式会社神戸製鋼所・沢井製薬株式会社・株式会社セイデン・日本開発株式会社・日本電産株式会社・株式会社ティーエルエス・パナソニック株式会社・大阪富士工業株式会社・株式会社船井総合研究所・株式会社リビングプラットフォーム