レポート:一般社団法人日本障害者雇用企業協議会の活動報告「定例会」【前編】

これまでにもミルマガジンで「一般社団法人 日本障害者雇用担当者協議会」の活動についてご紹介をしてきました。2022年8月に一般社団法人として設立し、今年2025年の夏には丸3年(一般社団法人の前身である有志の団体の頃を含めると丸5年)を迎えます。
当初は大阪を中心とした企業数社で、各組織に所属する障がい者雇用担当者が月に一度開催される『定例会』に集まっていましたが、現在では加盟企業が全国約40社まで増えました

下記に改めて協議会の目的を表記します。

【「日本障害者雇用担当者協議会」の目的】
第2条 本会は,会員企業が取り組む障がい者雇用活動を通じて相互に扶助並びに雇用の増進を図るとともに、会員企業が実践する雇用事例をもとに全国の障がい者雇用の向上と誰もが活躍できる社会環境作りに努めることを目的とする。

  1. 会員間の相互扶助、支援、親睦のための事業
  2. 関係諸団体との協力関係を増進するための事業
  3. 当法人が掲げる誰もが活躍できる社会環境作りを普及するための事業
  4. その他、当法人の目的を達成するために必要な事業

※「日本障害者雇用担当者協議会会則」より抜粋

協議会の活動を通して、企業の担当者が所属する組織で取り組む障がい者雇用をより良い活動としてもらうため、参加する企業同士が相互に助け合い、情報を共有し、相談し合える場となる役割を担っています。
企業からの参加に関する問い合わせも増えており、毎月の『定例会』には協議会への加盟を希望する企業担当者が数社参加されます。『定例会』にはリアル参加とリモート参加を合わせると、毎回35〜40名の参加者が集まる会となりました。

過去の記事

レポート:日本障害者雇用企業協議会『発足記念セミナー』

2022.06.14

「一般社団法人日本障害者雇用担当者協議会」について

2023.02.14

レポート:一般社団法人日本障害者雇用企業協議会の活動紹介【前編】

2024.04.23

レポート:一般社団法人日本障害者雇用企業協議会の活動紹介【後編】

2024.05.07

レポート:日本障害者雇用担当者協議会『東京セミナー』(24.10.24)

2024.11.12

今回は一般社団法人日本障害者雇用担当者協議会の主な活動のひとつである『定例会』についてご紹介したいと思います。『定例会』は毎月1回、リアルとリモートを併用して協議会加盟企業の障がい者雇用担当者(主には人事担当者・受入部署の現場担当者)や経営者が参加されます。
リアル参加では、大阪に会場を設けており、なるべく参加者同士が直接お会いできるようにしています。業務の都合や遠方の加盟企業に関してはリモートで参加をしてもらっています。
『定例会』は15-17時の2時間の開催となっています。

タイムテーブルは、

  1. ゲスト企業のご紹介:初参加、お試し参加の企業からの自己紹介
  2. 協議会事務局からのお知らせ:活動報告、次回定例会のお知らせ、その他障がい者雇用関連情報
  3. 会員企業からの報告・相談:直近の障がい者雇用に関する取り組み・情報、直面している課題など
  4. グループワーク:テーマに沿った意見交換・交流
  5. 発表:グループワークで発言された意見や考えを発表

となっています。

開始当初からの変更点として2024年6月開催の『定例会』からグループワークの時間を設けることになりました。理由としては、協議会の加盟企業の増加とともに、『定例会』の参加者も増えたことで協議会事務局からの情報共有や一部の企業に発言が偏ってくることにより、交流の場が一方通行になってしまうことを懸念し、参加者が相互のつながりを強められるようにしたいという考えからでした。
また、参加企業からも同様に担当者同士がお互いの取り組みをもっと知る機会を増やしてほしいとの要望もあったことも大きな理由のひとつでした。

『定例会』は大きく2部構成となり、上記にある①〜③を前半部(60分)、④⑤を後半部(60分)としています。前半部は主に初参加企業からの自己紹介をはじめ、協議会運営に関するお知らせや加盟企業による近況報告・相談といった情報発信の時間としています。
初参加の企業をゲスト企業として、自社の紹介・セールス、現在の障がい者雇用の取り組み状況や特徴、参加理由などをお聞きします。中には直面している課題について、その場でご相談をいただくこともあり、参加者も一緒になって課題についての意見交換を行なっています。

また、障がい者雇用に関連した情報発信として法律や制度に関する活用事例、障がい者の求人や採用活動を通して遭遇した事象について参考情報として共有してもらっています。
例えば、障がい者の採用を進めるにあたり、本人と仕事との適性の見極めや受入部署の理解促進にもつながる「職場実習」というプロセスがあります。この「職場実習」について管轄の労働局の見解が、導入に積極的なところとそうではないところがあります。協議会加盟企業の担当者からは「我々の管轄では採用前の実習はNGと言われた」「実習による見極めは両者にとって大切だから必ず行なっている」など、地域によって違いが見られるなど、様々な意見を聞くことができます。

続きは次回。

名 称:一般社団法人日本障害者雇用担当者協議会
U R L:https://nihonsktk.wixsite.com/my-site

参加企業

【幹事企業】※(●)理事

株式会社日本障害者雇用総合研究所(●) The Links株式会社(●)
阪和ビジネスパートナーズ株式会社 OSPハートフル株式会社
ヤンマーシンビオシス株式会社

【加盟企業】

株式会社革靴をはいた猫 株式会社JR西日本あいウィル
エンカレッジ株式会社 株式会社フェリシモ
積水化学工業株式会社 大和リース株式会社
株式会社障がい者つくし更生会 VALT JAPAN 株式会社
株式会社日米クック コクヨKハート株式会社
株式会社エルアイ武田 株式会社リコー
江崎グリコ株式会社 東邦フラワー株式会社
特定非営利活動法人ディーセントワーク・ラボ 株式会社プーカー
キリンドウベストクリーンサービス株式会社 株式会社MBTジョブレオーネ
株式会社資生堂 JFE商事サービス株式会社
ネクストワン合同会社 株式会社エスユーエス
株式会社Kaien ジェイエフシステムズ株式会社
ぜんち共済株式会社 株式会社D&I
一般社団法人日本支援技術協会 株式会社バンダイナムコウィル
YORISOU社会保険労務士法人 株式会社LIXIL Advanced Showroom
株式会社リテラル 株式会社エイジェックフレンドリー

《2025年2月現在》
※ 順 不 同
他、参加希望の企業多数

ABOUTこの記事をかいた人

[障害者雇用コンサルタント]
雇用義務のある企業向けに障害者雇用サポートを提供し、障害者の雇用定着に必要な環境整備・人事向け採用コーディネート・助成金相談、また障害者人材を活かした事業に関するアドバイスを実施。障害者雇用メリットの最大化を提案。その他、船井総研とコラボした勉強会・見学会の開催や助成金講座の講師やコラム執筆など、障害者雇用の普及に精力的に取り組んでいる。

▼アドバイス実施先(一部抜粋)
・opzt株式会社・川崎重工業株式会社・株式会社神戸製鋼所・沢井製薬株式会社・株式会社セイデン・日本開発株式会社・日本電産株式会社・株式会社ティーエルエス・パナソニック株式会社・大阪富士工業株式会社・株式会社船井総合研究所・株式会社リビングプラットフォーム