レポート:一般社団法人日本障害者雇用企業協議会の活動紹介【前編】

過去のミルマガジンでもご紹介をしたことがある「一般社団法人 日本障害者雇用担当者協議会」の直近の活動についてお伝えしたいと思います。

レポート:日本障害者雇用企業協議会『発足記念セミナー』

2022.06.14

「一般社団法人日本障害者雇用担当者協議会」について

2023.02.14

この協議会は、障がい者雇用に関する情報交換、担当者の悩み・相談など、日々職場で障がい者の接する機会の多い担当者が集まり交流する場となります。私は本業の傍ら、協議会の代表として他の理事2名・幹事企業の代表者3名と共に、下記の目的を実施するための運営を行っています。

【「日本障害者雇用担当者協議会」の目的】

第2条 本会は,会員企業が取り組む障害者雇用活動を通じて相互に扶助並びに雇用の増進を図るとともに、会員企業が実践する雇用事例をもとに全国の障害者雇用の向上と誰もが活躍できる社会環境作りに努めることを目的とする。
(1) 会員間の相互扶助、支援、親睦のための事業
(2) 関係諸団体との協力関係を増進するための事業
(3) 当法人が掲げる誰もが活躍できる社会環境作りを普及するための事業
(4) その他、当法人の目的を達成するために必要な事業
※「日本障害者雇用担当者協議会会則」より抜粋

「企業内で孤立している」「組織内で協力が得られにくい」と思っている障がい者雇用担当者は少なくなく、普段の取り組みや成果にスポットが当たりにくい役割になってしまいます。そのため、障がい者雇用担当者という役割につきたいと思われにくいのですが、多様性社会に対する関心度合いが増す時代を迎え、障がい者をはじめとしたマイノリティな人材の存在も認め活躍できる組織を構築した企業には資産以上の価値があると評価する基準が日本にも浸透してくるだろうと考えています。
また、法定雇用率の引き上げによる雇用実績の積み上げから働く障がい者の満足度も高める「質」を企業に求める時代にこれから突入することを考えると最前線に立つ障がい者雇用担当者がその職を通じて「誇り」「熱意」を持って取り組むためには担当者間での交流は欠かせない活動であると考え、この協議会を発足させました。

協議会への加盟には、「障がい者雇用を実践している企業」もしくは「これから障がい者雇用に取り組む企業」であることを条件とし、現在のところ約30社の企業が入会しており、会費は月額1,000円に入会月から年度末にあたる3月までの残月分を年会費(例:5月に入会した場合は11ヶ月分の11,000円を年会費)としていただいています。

現在の主な活動

  • 「定例会」

・月1回の開催(リアル参加・リモート参加)
・加盟企業による障がい者雇用活動の報告
・障がい者雇用に関する情報発信(支援ツールや管理アプリの紹介、制度の紹介等)
・加盟企業からの相談及び参加者からのアドバイス
・議事録による情報共有

  • 「WAI-GAYA(わいがや)サロン」

・不定期開催(年3〜4回)
・数名単位の小規模による交流会
・同業界や先進企業担当者との親交・情報収集

  • 「企業見学会」

・不定期開催(年3回程度)
・障がい者雇用企業の職場見学
・雇用障がい者と直接の交流

  • 「セミナー」

・不定期開催(年1回)
・障がい者雇用担当者の視点に立ったテーマ
・2022年4月に開催したセミナーではコロナ禍にも関わらず130名以上がリアル参加

理事及び幹事企業は本来の業務(所属先企業での担当者としての職務)を優先しながら協議会運営を行っているため年間に開催する活動内容はまだまだ限られたものとなっていますが、今後は「障がい者雇用担当者の育成」「自立を目指す障がい者の社会訓練の場」としての活動にも携わっていきたいと企画しております。



年間を通じて実施回数の多い「定例会」では、入会を希望する担当者をゲスト企業としてご招待するお試し参加や障がい者の雇用現場で活用することで職場定着につながるツールの開発・販売会社の参加、助成制度の説明に労働局や独立行政法人高齢・障がい・求職者雇用支援機構の担当者に参加していただき加盟企業との交流を図る場となっています。
また、加盟企業から障がい者雇用の現場で感じられる課題や悩みについての相談も議題として挙げられることが少なくありません。

例えば、
「在籍型ジョブコーチや障害者職業生活相談員以外に担当者おすすめの資格があれば知りたい」
「年次有給休暇以外に障害のある従業員が通院時に利用できる制度の導入事例はあるか」
「各社で雇用する障害者の評価制度や雇用条件、待遇を参考にしたい」
といったことについて自社での事例や担当者の考えなどを、実際に聞くことができる貴重な機会となっています。

後編は、先日東京で初開催となりました企業見学会と定例会の活動をお伝えします。

名 称:一般社団法人日本障害者雇用担当者協議会
U R L:https://nihonsktk.wixsite.com/my-site

参加企業
【幹事企業】
株式会社日本障害者雇用総合研究所
The Links株式会社
阪和興業株式会社
株式会社革靴をはいた猫
OSPハートフル株式会社
ヤンマーシンビオシス株式会社
【加盟企業】
株式会社JR西日本あいウィル            エンカレッジ株式会社
株式会社フェリシモ                 積水化学工業株式会社
大和リース株式会社                 VALT JAPAN 株式会社
株式会社障がい者つくし更生会            コクヨKハート株式会社
株式会社エルアイ武田                株式会社日米クック
特定非営利活動法人ディーセントワーク・ラボ     江崎グリコ株式会社
株式会社プーカー                  株式会社リコー
株式会社MBTジョブレオーネ            東邦フラワー株式会社
キリンドウベストクリーンサービス株式会社      株式会社資生堂
JFE商事サービス株式会社              テクノツール株式会社
ネクストワン合同会社

《2024年4月現在》
※ 順 不 同
他、参加希望の企業多数

ABOUTこの記事をかいた人

[障害者雇用コンサルタント]
雇用義務のある企業向けに障害者雇用サポートを提供し、障害者の雇用定着に必要な環境整備・人事向け採用コーディネート・助成金相談、また障害者人材を活かした事業に関するアドバイスを実施。障害者雇用メリットの最大化を提案。その他、船井総研とコラボした勉強会・見学会の開催や助成金講座の講師やコラム執筆など、障害者雇用の普及に精力的に取り組んでいる。

▼アドバイス実施先(一部抜粋)
・opzt株式会社・川崎重工業株式会社・株式会社神戸製鋼所・沢井製薬株式会社・株式会社セイデン・日本開発株式会社・日本電産株式会社・株式会社ティーエルエス・パナソニック株式会社・大阪富士工業株式会社・株式会社船井総合研究所・株式会社リビングプラットフォーム