ゼロからのスタート!障がい者雇用の担当

私が障がい者雇用の担当?
笹さんだから障がい者雇用の担当を。

想像もしていなかった業務をある日担当することになった時、人はどのようなリアクションをするのでしょうか。
「今の業務に自分はふさわしくないから?」
「何か問題を起こしてしまった?」
など意気消沈されてしまうケースも少なくはないと思います。

しかし私は
「担当を任された!」
「チャンス?」
具体的な業務内容の詳細もまだ聞いていないうちに、意気込みの方が優先でした。
その後すぐに障がい者の方の採用面接が始まりました。
ここから私の障がい者雇用がスタートしました。
それが2014年3月です。

初めての障がい者雇用


当初の面接は、履歴書を拝見し本人と少し話をするという一般の就職活動の面接のようなスタイルでした。
障がい者の特性の知識がそれほどなく、「この人なら上手くお仕事をしていただけるだろうな」という印象重視だったように思えます。
結果、業務と特性のマッチングが上手くいかず、短期の雇用で終わってしまうことがありました。
そのあと、セミナーなどに参加したりすることで就労移行支援事業者を知ることになり、そこで、雇用前実習という制度があることを知りました
この制度を取り入れることで、特性と業務がマッチングするかどうかの見極めができるようになり、定着につなげることができました

実は小学3年生の時、下級生に特別学級のクラスの子が一人いて、クラブ活動など全学年での行事などがある時は一緒に行動することを担任の先生から任されました。
また5年生の時、クラスではほとんど話をしない下級生の女の子がいたのですが、家が近所だったこともあり私とだけはいつも話をしてくれていました。
中学1年生の時は同じクラスに少し他の生徒よりいつも行動が遅い女の子がおり、ここでもまた担任の先生から彼女が何かに取り組むとき一緒に見てあげるようにと任されました。
この3人の子たちは今思えば発達障がいの子だったように思えます。
このように過去を振り返ってみると「今」とつながっていることに気づきました。

しかしながら、障がい者雇用を任された当初の人数は3名。そのあと業務の量が膨大になり徐々に人数が増えていきました。現在は10名です。
人数が増えることで不安材料が出てきました。
それぞれの方の特性を理解し一人ひとりへの配慮がなかなか上手くいき届かなかった時があり、葛藤を覚えた時期がありました。

合理的配慮とは?下記のように説明されています。

<合理的配慮>

『障がいのある人が障がいのない人と平等に人権を享受し行使できるよう、一人ひとりの特徴や場面に応じて発生する障がい・困難さを取り除くための、個別の調整や変更のこと』

『障がいがある人であっても、障がいのない人と同様に社会活動に参加し、自分らしく生きていくための、必要な調整をするという考え方』

何度も読んで日々、障がい者の方と接していくことで少しずつ「あぁ、こういうことなんだ」と感じ取ることができました。
それは、“相手が理解しやすい言葉を選んで伝えること”

例えばなかなかメールの返事をくれない人がいます。
「メールを読んだらちゃんと返事をくださいね」
これを「メールを読んだら○月○日AM中に返事をください。」と具体的にします。

少し興奮したりすると声が大きくなる人がいます。
「そんな大きな声をださないようにしてください」
これを「今の声は10ぐらいなので6ぐらいまで落としてみてください」と具体的にします。

このようなことを意識していくことで葛藤と感じていた気持ちは薄れ、自分の役割に自信を持つことができました

障がい者雇用から学んだこと


障がいの知識もなく3名の方の雇用管理を任され毎日が本当に大変でした。課題も多く、壁にもぶつかったことはたくさんありましたが人数が増えるたびにその中で多くのことを学ぶことができました。

  • 感覚的な指示の出し方では伝わりにくいこと。
  • 言葉を具体的にするという思考を養えること。
  • 効率よく仕事をしてもらうためにはどうしたらいいのかを深く考えるようになれたこと。
  • モチベーションを高めるために必要なこと。

これらのことが明確になったことで「これから何をしていきたいのか?」とういう目的意識がどんどん高くなっていきました。

また、私自身も含めて「教育」というところも重視していけたらいいなと思っています。
生活と仕事に役立つ情報を収集して勉強会を増やし目標を持って業務に取り組んでいってもらいたいと思っています。
そして、私自身見極める判断力を養い業務の質に変化をつけ、今後さらに障がい者雇用拡大に取り組んでいきたいと思います。

障がい者の方との調和を大切にし、それぞれの方の生きがいとなるお仕事を提供させていただき、障がい者雇用拡大という物語をつくっていきたいと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

笹 さとみ(サラヤ株式会社 営業本部営業管理部所属)

▼プロフィール:
2014年3月より障害者雇用管理に従事。障害者が企業でイキイキと働けるように、育てて送り出す仕組みや、障害者雇用に関するノウハウを蓄積していき、障害者と企業の双方に喜んでいただけるよう、日々取り組んでいます。また、障害者の能力を積極的に引き出し,営業の業務効率化のサポート業務を担うことで、営業の生産性向上につながり障害者は戦力になるということを伝えていき障害者雇用拡大に努めています。

▼主な関連資格:
障害者職業生活相談員、精神障がい者・発達障がい者職業サポーター、雇用環境整備士


Twitter:https://twitter.com/sasa_satomi