支援施設インタビュー:株式会社エンカレッジ

今回ご紹介する支援事業所は、就労移行支援事業所「エンカレッジ」様にご協力をいただきました。

こちらの特徴は、障がいの中でも「発達障がい」に特化した支援を大阪と京都の計4ヶ所で実施。多くの企業で障害者雇用の実績を残しておられます。おはなしは、京都の事業所で責任者をしておられます統括所長の高橋様から「エンカレッジ」様の取組みについてお聞かせいただきました。

1.読者向けに施設の紹介をお願いします。

エンカレッジは、「発達障がいや働きづらさを抱えた方がイキイキと活躍できる社会を創造する」という理念を掲げ、働きたい意欲のある方に対して事業を展開しています。その中核となっているのが、発達障がいのある方(主に既卒生)を対象とした就労支援サービスです。就労支援サービスは、障がい福祉サービスの1つである「就労移行支援事業」を活用し、就職に向けた準備訓練、職場定着支援、就職後のフォーローアップまでを一貫して行なっています。現在は、京都(京都駅前、京阪三条)、大阪(本町、心斎橋)に4つの事業所があります。
また、発達障がいやコミュニケーションに苦手さのある大学生向けに『働くチカラPROJECT』を提供しています。(社会福祉法人北摂杉の子会と協働)このプログラムは、発達障がいの診断の有無に関わらず参加できる有料サービスになっています。全学年対象で、就職活動のハジメの一歩として基本的な内容の講座で構成されている「就活のハジメ」と、半年間で計6回の講座と、オプションサービスとしてインターンシップ(5日間)や企業見学のある「就活のススメ」の2つのコースがあります。特に、「就活のススメ」は参加ニーズが高く、毎年50名程度の大学生から参加をいただいています。

2.施設で提供している支援の内容とその流れを教えてください。

エンカレッジの準備訓練では、午前中は、一人ひとりのスキルの向上を目指すことを目的に「オフィスワーク」に取り組んでいます。PCワークは、PC操作やタイピング練習、ワード・エクセル等を使う実務的な作業を行なっています。また、世の中の動きを知り、自分の考えや意見をアウトプットする練習として「時事問題レポート」にも取り組んでいます。その他、ワークサンプル(事務周辺業務や手先を使う軽作業等の模擬)が15種類ほどあり、それらをやってみて自分の得意や苦手に気づけるようにすること、何度か行なうことで正確性・スピード・生産性が上がるような取り組みにしています。
一方で、自分のことをよく理解した上で自分にあった仕事に就くために、経験したことを振り返り、次のステップへの目標を共有するための面談を行なっています。私たちは、一人ひとりを受容し、自分を肯定でき、人に相談することで悩みや問題が解決していくことを体感できるように支援しています。
午後は、社会で働く上で必要となるコミュニケーションや対人社会性(人とのやりとり)の学習と経験に重きを置き、講座やグループワークを展開しています。

3.支援に関して、今後力を入れていきたいことはありますか?

発達障がいのある方たちは「経験から学ぶ」ことで理解し、それを力に変えていけます。ですので、彼らが働く経験をできる場(インターンシップ先)が必要です。これまでもお世話になっている企業さんもあるのですが、まだ京都のエリアですと限られた企業さんでありわずかです。
私たちは常に50名程度の方たちを支援していますので、彼らが経験できる場と機会をいかに提供していくかが重要であり、かつ企業が発達障がいのある人を受け入れてくださることで「発達障がいへの理解」につながると思っています。

4.現在の障がい者の就労・就職全般に感じる問題点・困っている事はありますか?

私たちは発達障がいのある方に対しての支援に特化していますので、まだまだ企業さんの発達障がいに対しての理解は十分ではないと思っています。例えば、「発達障がい」という言葉は聴いたことがあっても、では、企業として何をどう配慮したらいいの?というところとつながっていません。発達障がいは、一人ひとり特性が違います。そこを具体的に「私の場合は〇〇なので、△△してくださると助かります」など、ただ「発達障がいです」ではなく、何をどうサポート(あるいは理解して)もらえたいいかを具体的にわかりやすく伝えていく必要があると思っています。
また、企業へのアプローチに対しても、私たちや当事者の方の都合や文脈で伝えてしまっていては歩み寄ることができません。企業の文脈や立場に立って、対等な関係でやりとりできることが重要で、企業さんと当事者の方両方の通訳のような機能が果たせるように努めたいと思います。

5.障がい者の受け入れに悩んでいる企業へのエールをお願いします。

まずは、知っていただきたい。理解していただくためには、まず出会って直接接していただくことで見えてくるのではないかと思います。ぜひ、そのお手伝いをさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

6.就職準備中・求職活動中の障がいを持った方へのエールをお願いします。

私たちは、あなたの希望や夢に一緒に伴走したいと思っています。勇気がいるかもしれませんが、はじめの一歩をあなたが踏み出せれば、一緒にゴールまで伴走します!

インタビューにご協力いただきありがとうございました。

面談の様子

インターンシップ

施設情報
施設名:株式会社エンカレッジ
代表者名:窪 貴志
設立日:2013年7月25日
業種:障がい福祉サービス、ほか
所在地:大阪市中央区安土町3-5-6ナカヒロビル2F
ホームページ:https://en-c.jp/
事業内容:
・就労移行支援事業の運営
・発達障がいやコミュニケーションが苦手な大学生のため就職支援プログラム「働くチカラPROJECT」
・発達障がいのある方の就職活動を応援するWEBサイト「働くチカラWEB」
・充実したキャンパスライフのためのクラウド手帳&コミュニケーションツール「Booster」
・その他、障害者雇用サポート、大学サポート

ABOUTこの記事をかいた人

[障害者雇用コンサルタント]
雇用義務のある企業向けに障害者雇用サポートを提供し、障害者の雇用定着に必要な環境整備・人事向け採用コーディネート・助成金相談、また障害者人材を活かした事業に関するアドバイスを実施。障害者雇用メリットの最大化を提案。その他、船井総研とコラボした勉強会・見学会の開催や助成金講座の講師やコラム執筆など、障害者雇用の普及に精力的に取り組んでいる。

▼アドバイス実施先(一部抜粋)
・opzt株式会社・川崎重工業株式会社・株式会社神戸製鋼所・沢井製薬株式会社・株式会社セイデン・日本開発株式会社・日本電産株式会社・株式会社ティーエルエス・パナソニック株式会社・大阪富士工業株式会社・株式会社船井総合研究所・株式会社リビングプラットフォーム