新型コロナウイルスをきっかけに始めた取り組み『土づくり』と『養蜂』について①

今私たちは、野菜やお肉が食べたくなったら近くのスーパーマーケットに行けば簡単に手に入ることができます。欲しいモノがあれば簡単に手にすることができる世の中で暮らしています。
でも、あることが原因で野菜やお肉が今の価格の10倍以上の値段になったり、もう手に入らなくなるとしたらどうでしょう。もちろん簡単には受け入れられないことですし、まさか自分たちには関係のないどこか遠い国の話だと耳を傾けないようにすることもできます。

それではもうひとつ。
日本人が一日に排出するゴミの量がどれぐらいかご存知でしょうか。
平均した一人当たりのゴミの量は「920㌘」あり、だいたい1㌕です。日本の人口は約1億2,8000万人ですから、一日に117,760㌧の量となり、年間では約4,300万㌧のゴミが排出されていることになります。これは、東京ドーム約115杯分に相当する量になります。(産業廃棄物は含まれていません)

新型コロナがきっかけで気付いたこと

今回の新型コロナウイルスをきっかけにして、色々なことに目を向ける時間が増えました。上記のような「ゴミ問題」「環境問題」もそれです。
新型コロナによってこれまでの生活スタイルに変化があった人は少なくないと思います。御多分に漏れず私も普段の生活に様々な変化があり、また当たり前だった行動にも制限を受ける生活を送っています。
どうしてもネガティブな面が目立つ印象ですが、その一方でこれを機に以前から興味があったことや始めてみたいと思っていたことに改めてチャレンジしてみるきっかけになった人も多いと思います。

実は私も今回の新型コロナによる生活の変化をきっかけにして始めた取り組みがあります。
それは『土づくり』と『養蜂』です。

元々、小さい頃から「自然」「生物」というものに強い興味があり、大人になってからもそういったことへの関心はなくなることがありませんでした。また「農業」にも興味があったため田植えや稲刈りの時期には農家の友人のところへ手伝いに行くこともありました。
これまではその程度で収まっていた興味・関心事への小さな気持ちを新型コロナが強い想いへと変化させ、行動に移す機会を与えてくれたと感じています。

最初は簡単な情報収集から始めたのですが、徐々に行動に移すことで具体的な活動を行う人や場所と出会うようになっていきました。私の仕事は「障がい者の雇用・仕事・自立」を支援することですから、このような興味・関心事についても、常に「障がい者」というテーマとの関連性を考え、企業における障がい者雇用の新たなかたちとして取り入れられるよう構築したいと思っています。

そのような中で初めに取り組んだのが「農業」でした。
「農福連携」ということばを耳にする機会も増えてきましたが、農業に関連した仕事の中には障がい者の適性にマッチしたものも多いため、自分自身も農業を身に着けたいと思っていたことも合わさり、情報収集や行政機関へ問合せをしたこともありました。

大阪では家業としての農家が減少傾向にあるため、新たに農業への参入を後押しする制度が設けられています。しかし、参入のための条件が、情報収集を含めた活動で感じた印象は「簡単にクリアできる内容ではない」というものでした。
実際の農業体験をもとにした経験値や知識の蓄積が求められるため、すぐに農家を目指すよりも先ずは農業の経験値を積むことを目的として、小さな畑からスタートすることになりました。

小さいながらも自分が畑を使って農業をスタートさせたことで、見えてこなかったことが見え、知らなかったことへ注意・関心を向けられるようになってきたと感じます。



今ある「当たり前」を見直す時期

せっかく自分で食べたい作物を育てるのであれば、農薬を使用せず自然に優しい方法にしたいと考え、そういった取り組みをしている方々からのアドバイスや環境についてのお話を聞く場に多く参加するようになりました。話を聞くと当たり前のようなことですが、作物を美味しく育てる上で大切な要素のひとつは「土」です。

実はその「土」ですが、この世の中からなくなりつつあります。
本来「土」は肥沃な土地のことを指し、植物をはじめ様々な生物が生きていく栄養のある環境なのですが、土地が劣化し栄養不足で乾燥した「土」はやがて砂漠化へと進んでいき、いずれは生命が育たない荒れ果てた土地になってしまいます。こういったことが普段知らないところで進んでいます。

【「土」がなくなる原因】

〇気候的な要因
・温暖化を原因とした気候変動による異常気象・干ばつ
※温暖化の原因は人間?

〇人為的な要因
・森林伐採:緑地の減少
・過耕作・過放牧:土地の栄養消費、循環機能の低下

砂漠化というと「海外のことだから日本には関係がない」と感じるのですが、輸入資源に頼ることの多い日本の立場であれば、無関心でいることの怖さを感じます。また、私たちの普段の生活で当り前のようにあるサイクルが、日本の「土」にも影響をしています。

国内にある資源が限られている日本では、消費一辺倒から「資源の再利用」「循環型社会」に意識を向けていく生活の変化が必要なタイミングにあると感じています。


続きは次回

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[障害者雇用コンサルタント]
雇用義務のある企業向けに障害者雇用サポートを提供し、障害者の雇用定着に必要な環境整備・人事向け採用コーディネート・助成金相談、また障害者人材を活かした事業に関するアドバイスを実施。障害者雇用メリットの最大化を提案。その他、船井総研とコラボした勉強会・見学会の開催や助成金講座の講師やコラム執筆など、障害者雇用の普及に精力的に取り組んでいる。

▼アドバイス実施先(一部抜粋)
・opzt株式会社・川崎重工業株式会社・株式会社神戸製鋼所・沢井製薬株式会社・株式会社セイデン・日本開発株式会社・日本電産株式会社・株式会社ティーエルエス・パナソニック株式会社・大阪富士工業株式会社・株式会社船井総合研究所・株式会社リビングプラットフォーム