京都府は関西の中では、非常に障がい者支援に力を入れている地域のひとつです。行政機関が旗振り役として、企業や大学などと様々な取り組みを実施されています。
2019年3月15日に京都市勧業館内にあります「みやこめっせ」で開催されました『平成30年京都府「京のはあと製品」応援事業 京のはあと製品展示・発表会』を取材してきました。今回のイベントを主催されているのは「特定非営利活動法人 京都ほっとはあとセンター」です。こちらの法人は京都府と京都市から委託を受け、京都府内の障がい者事業所で作られた「ほっとはあと製品」の販売支援をはじめ、障がいのある人の就労支援に取り組んでいます。
「京のはあと製品」応援事業
この京のはあと製品応援事業とは、企業・団体と障がい者福祉施設との出会いをつくり、販路拡大や共同開発などを図る事業です。京都府内の障がい福祉施設が出展し、商品や事業などのサービスを紹介します。
日時:2019年3月15日(金曜日) 13:00~16:00
会場:みやこめっせ(京都市勧業館)地下1階 第1展示場
入場:無料
昨年まで開催されていました『ほっとはあとEXPO IN KYOTO』と同じ会場である「みやこめっせ(京都市勧業館)」周辺ですが、当日は海外からの観光客や修学旅行生の姿も多く見られ、京都を感じられる観光スポットという印象を受けました。
今回の展示・発表会には8ヶ所の事業所が参加されており、それぞれの出展ブースでは各事業所の利用者が作られた「ほっとはあと製品」が展示されていました。
参加されました事業所のご紹介です。
ワーキングセンターいづみ(社会福祉法人いづみ福祉会)
ドイツのお菓子「シュトーレン」や京都のお茶を使用したラスクの製造・販売。それぞれのお菓子がしっかりとブランディングされていました。
第三かめおか作業所(社会福祉法人亀岡福祉会)
油を使用しないノンフライで作られたおやさいチップス。健康志向にぴったりのお菓子です。
しあわせネット・勇気(社会福祉法人しあわせネットワーク)
こだわりのある原材料を使用した板かりんとうの「おからほっぺ」。卵・乳製品を使わず、無添加で1枚ずつ手作りのためお子さんにも安心して食べてもらえます。
リ・ブラン京都西京・中京(社会福祉法人白百合会)
フランス刺しゅうの技法で作られた花ふきんやアロマキャンドル。それにプロのパティシエの技術指導を受け、作られた焼き菓子の製造・販売。
URL:http://kyoto-shirayurikai.com/nishikyo.html
住所:京都府京都市中京区三条通油小路東入ル塩屋町36(リ・ブラン京都中京)
URL:http://kyoto-shirayurikai.com/nakagyo.html#
しぜん塾やぎ農園(有限会社るり渓やぎ農園)
飼育しているやぎの乳から作られたチーズなどの乳製品の製造・販売。めったに食べられないやぎのレアチーズケーキ。
ハーモニージョブズ(有限会社ハーモニーケア)
独自の製法で作られたラスクの製造・販売。お土産にも好評で随時新製品を開発中。
みやこ西院作業所(社会福祉法人みやこ)
国産大豆と国産米を使用したお味噌の製造・販売。そのお味噌を使った柚子みそや山椒みそはご飯のお供に。
Peace-full-Link(特定非営利活動法人I and I)
ひとつずつ手作りされた雑貨の製造・販売。優しさとぬくもりが伝わってくる製品。
今回の取材で、従来からある授産品と呼ばれる障がいのある人たちが作られた製品との違いを感じました。それぞれの事業所は製品に付加価値を付けるための努力をしています。
これからは「障がいのある人たちが作りました」「彼ら彼女らの社会参加にご協力ください」と訴えるだけではなく、「良い材料、良い作り方」に加え「本当の欲しいモノ」を提供するための努力が必要となります。
一方で企業はまだまだこういった製品の存在を知りません。福祉事業所と企業が掛け合わされることで、これらの製品は力を与えられ世の中に浸透していくのではないかと考えます。
住所:京都市上京区下立売通新町西入
URL:https://www.pref.kyoto.jp/info/gyosei/soshiki/072/index.html
【特定非営利活動法人 京都ほっとはあとセンター】
住所:京都市中京区竹屋町通烏丸東入ル清水町375 ハートピア京都7階
URL:https://www.kyoto-hotheart.jp/