支援施設インタビュー:就労継続支援B型事業所「hanahaco」

今回ご紹介する事業所は、千葉にある特定非営利活動法人コミュニティーワークス様が運営する就労継続支援B型事業所「hanahaco」さんです。

従来からある福祉事業所のイメージを破り、新しい「障害者の働き方」を表現されています。法人代表の筒井様から、「hanahaco」が目指す障害者の企業就労についてのインタビューをご覧ください。

1.読者向けに施設の紹介をお願いします。

hanahacoは、千葉県木更津市にある就労継続支援B型と生活介護の多機能型事業所です。
事業としてはカフェとショップの複合店舗を運営しており、ご利用者様(障がいのある方)は店舗の中でそれぞれの仕事を担ってくれています。 hanaはハワイ語で「仕事」という意味です。私たちは様々な“働くよろこび”の意味を“hana”という言葉に込めています。たとえば、安心して暮らせること、ごはんが美味しく食べられること、成長したり変化していくこと、今日もよかったと思えること。hanahacoは自分らしい“hana”をさがす人が集まる場所になりたいと考えています。 障がいのある方で、ガンガン働きたい人は就労継続支援B型、ゆったりとした時間を過ごしたい人は生活介護のご利用をして頂ています。

2.施設で提供している支援の内容とその流れを教えてください。

hanahacoは一見すると一般のカフェやショップそのものです。カフェでくつろぐ人、ショップで買い物を楽しむ人など、様々な人が気軽に立ち寄れて、それぞれに充実した時間を過ごせる場所-そんなお店を一緒に支えてくれているのが、就労継続支援B型のご利用者様です。具体的には、厨房内で食材の下準備や洗い物、ドリンク入れ、デザート盛り付け、店内清掃などを担っていただいています。
その他にも直営農場での農作業や敷地内にあるお庭の手入れなども大切なお仕事です。 一方の生活介護では、自然体で心地よい、その人らしい時間を過ごすことを最優先に考え、その中で職員がサポートしながら少しずつ仕事に取り組んでいただいています。具体的には、カフェで使う箸の袋入れやおしぼりづくり、仲間のユニフォームの洗濯・アイロンがけ、ショップで使う紙袋のロゴスタンプ押しなど、縁の下の力持ちとしてなくてはならない存在です。その他にも、ご利用者様それぞれの特性を活かしたアート活動や創作活動にも取り組んでいます。

3.支援に関して、今後力を入れていきたいことはありますか?

hanahacoを含む弊社の運営する就労継続支援B型事業所では、障害者支援施設で仕事をしていても、最低賃金の支払いができることを目標に掲げています。 障害者支援施設は社会資源であるため、障がいのある方ご本人がご希望されれば、基本的にはご利用いただいており、疾病の状況も障がい特性も様々な方がいらっしゃいます。当然のことながら私たちは福祉専門職として、ご利用者様の作業支援や生活支援をする一方で、カフェやショップで一般店舗と同じように売上を上げ、ご利用者様に最低賃金を支払うことを両立させることは並大抵なことではありません。 それでも、ご利用者様の日々の仕事ぶりや頑張りを目の当たりにする中で、障がいがあるから、働きに対する正当な対価(賃金)が支払われなくても良いのだという今の現状を打開したいと思っています。

4.現在の障害者の就労・就職全般に感じる問題点・困っている事はありますか?

障がい特性がより多様化しており、個々の特性に合わせた仕事の割り振りは日々試行錯誤をしています。特に私たちの事業所では精神障がいの方のご利用が多く、一緒に働く仲間とのコミュニケーションの取り方、安定した通所、ご家族との関係性など、時間をかけて支援をしていく必要があるケースも増えてきています。

5.障害者の受け入れに悩んでいる企業へのエールをお願いします。

私たちのような障害者支援施設をもっと活用して頂くことも一つの選択肢だと思っています。特に就労継続支援B型事業所を利用されていた方は、事業所側でその方の障がい特性や得意なこと、苦手なこと、生活面のことなど、一通りのことは把握しています。こんな時にはこう対応するとスムーズに進むなどの対処法も含めて、障害者支援施設から企業への情報共有をさせて頂くことも可能です。
また、就職後に、困ったことが起きた時には、以前に所属していた障害者支援施設にアドバイスを求めることもできると思います。 さらには、就職後に体調が悪くなった場合などに、数か月など企業をお休みされ、その間、就労継続支援B型事業所に通い、心も体も立て直った段階で、また企業での勤務を再開させるといった活用もできます。 全国にはこういった就労継続支援B型事業所が1万か所以上ありますので、ぜひ活用を検討して頂ければと思います。

6.就職準備中・求職活動中の障害も持った方へのエールをお願いします。

障がいのある方の働き方の選択肢も少しずつですが増えてきています。一般就労やアルバイト・パートなどのほかにも、私たちのような就労継続支援B型事業所を短期間でも活用して頂くことも可能です。 目的や活用方法は皆さん次第です。少しブランクが空いてしまい、すぐの一般就労は自信がないけど、少しずつ体を慣らしていきたいという方、生活リズムを整えるために毎日決められた時間に行く場所を作りたいという方、今の自分がどの程度のことまでできるのかを客観的に見てもらいたいという方など、長期間でも短期間でも、皆さんのニーズに合わせてご利用いただけます。 皆さんのお近くにも必ず就労継続支援B型事業所はあると思いますので、皆さんの描く将来に向けて、活用できそうであれば、大いに活用されてください!

インタビューにご協力いただきありがとうございました。

施設情報
施設名:hanahaco
代表者名: 筒井啓介
設立日:2015年2月1日
業種:就労継続支援B型・生活介護の多機能型事業所
所在地:千葉県木更津市矢那1879-1
ホームページ:http://hanahaco.com
事業内容:カフェ+ショップの複合店舗

ABOUTこの記事をかいた人

上前 忠司 (イルネス障害者雇用総合研究所代表)

[障害者雇用コンサルタント] 企業向けに障害者雇用サポートを提供し、障害者の雇用定着に必要な環境整備・採用コーディネート、また障害者人材を活用した事業に関するアドバイスを実施。その他、船井総研とコラボした勉強会・見学会の開催やコラム執筆など、障害者雇用の普及に精力的に取り組んでいる。講演のご依頼や雇用に関する相談は、当サイトお問い合わせからお願いします。