自社を診断!あなたの会社が「障がい者雇用健康企業」か判断する6つのポイント②

前回の続きから。

自社を診断!あなたの会社が「障がい者雇用健康企業」か判断する6つのポイント①

2019.11.12

③社外専門機関の活用

「現在、社外の専門機関を大いに活用していますか?」

現在、企業が法定雇用率を達成させるためには社外にある専門機関とのチームによる取り組みが必要不可欠であると考えています。これからの障がい者雇用には、精神障がい者や発達障がい者を対象とした求人・雇用定着がメインとなります。当然のことですが、障がい者の採用をするだけではなく会社の戦力としての雇用と職場の定着を目指したものになります。

また、従業員が精神疾患に掛かった際の休職や復職などのメンタルヘルス対策も企業義務として本格的に導入を進めていく時代です。専門的見地からのアドバイスをもらえる存在というのは企業が障がい者雇用をデメリットではなくメリットとするためには欠かせません。アドバイスには採用や職場定着、法律助成金に関することなど障がい者雇用に必要な部分全般になります。
独自で障がい者雇用を進めているが、大変だと困っている人事担当者はすぐに専門機関へ相談してください。

これからの障がい者雇用には、就労移行支援事業所との『チーム』で取り組むことをお勧めします!

2019.09.12

④2つ以上の障がい者採用ルート


「現在、障がい者求人においてハローワーク以外に複数の相談先がありますか?」

今でも障がい者の求人に関する情報が集約されているところはハローワークだと思います。求職活動中の障がい者が失業保険を受給するにはハローワークでの求職活動記録が決まった義務のひとつになりますし、何より熱心に相談を聞いてもらえるので頼りになる行政機関のひとつです。企業にとっても無料で障がい者の求人票を出すことができますので、昔からハローワークには多くの求人票が集まってくる場所でした。

しかしながら、時代は進みました。今では、障がい者求人に特化した人材会社やwebサイト、就労系の福祉事業所の数も増え、仕事を探す障がい者にとっては自分の就職を後押ししてくれるのはハローワークだけではなくなってきたのです。また、ハローワーク以外の採用ルートからでも、ハローワーク同様に採用時に受給できる助成金があります。
仕事を探す障がい者の就活方法が変化してきたのであれば、採用する側の企業にも変化を受け入れる必要があるのではないでしょうか。「採用ルートが多ければ多いほど、自社が希望する障がい者に出会う可能性が増します

⑤業務切り出し

「現在、業務切り出しができないことを理由に障がい者雇用を停滞させていませんか?」

障がい者雇用を進めたくても業務切り出しができなくて困っている人事担当者の声も本当によく耳にします。確かに障がい者の方たちを雇用しても、どのような仕事についてもらうのかを考えた時に迷ってしまいますよね。また、障がい者雇用の経験値が低かったりすると間違った思い込みや障がい者に対するイメージが原因で雇用を邪魔してしまう行動をとってしまうことも少なくありません。結果として法定雇用率が不足している部分は納付金(罰金)を支払ってしまおうとなってしまいます。

解決策は、上記「③」のような社外の専門機関の力を借りることに加えてアドバイスしたいことがあります。それは、「思考をストップ」です。障がい者のことをよく知らないのに、障がい者にしてもらう仕事に対して色々と考えを巡らせても良い答えにたどり着くことはできません
それよりも、〇〇の仕事をしてもらうことで「業務の見直しができ、無駄な時間をカットできる」「労務管理上の問題である残業時間を減らせる」といった切り口から、とにかく仕事を切り出してくることから始めましょう。そのようにして切り出した仕事から、障がいのある△△さんに適した仕事をマッチングさせていきます。考えても答えが出ないなら動いてみましょう

障がい者の雇用での『業務切り出し』のポイントは『思考をストップ』です ①

2019.06.20

障がい者の雇用での『業務切り出し』のポイントは『思考をストップ』です ②

2019.06.27

⑥アウトソース雇用への依存


「現在、障がい者雇用のアウトソースに頼り切っていませんか?」

障がい者雇用のアウトソースとは、雇用している障がい者をサテライトオフィスやサテライト農園を運営している会社と契約し、本来であれば会社が所在地を置いていない各種サテライトに勤務させていることをいいます。
障がい者雇用のアウトソースは雇用する企業だけではなく、障がい者本人にとっても活用メリットがあるため、頭から否定をするわけではありません。しかしながら、各種サテライトを活用している企業の中には障がい者の雇用やマネジメントを丸投げできると勘違いをして契約されているところがあります。また、サテラライトでの雇用が上手くいっているのであれば、このままでいいだろうと済ませている企業もあると聞きます。あくまでも、雇用のアウトソースは障がい者雇用の「補完的な雇用形態」であって、「主要な雇用形態」ではありません
仮に雇用のアウトソースに頼り切っている場合、障がい者も含めた多様な人材を適材適所で活用するために必要なknowledgeが残らないでしょう。高額なコストを掛けて、会社に何も残らない状態なのは、サプリメントで栄養を補給しているが体には何も残らないのと同じように見えてしまいます。

今回は6つのポイントからお話をしました。
法定雇用率はその企業における障がい者雇用の評価シートのようなものです。しかし、それはあくまでも数値上でクリアしているだけであって、本質は中身になります。「今は法定雇用率を達成しているので大丈夫です」といいながら、上記に挙げたポイントに対して明確は材料を持っていない企業には脆弱性を感じてしまいます。
是非、気になるポイント合ったのであれば、自社に適した治療法を見つけてほしいと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

上前 忠司 (日本障害者雇用総合研究所代表)

[障害者雇用コンサルタント]
雇用義務のある企業向けに障害者雇用サポートを提供し、障害者の雇用定着に必要な環境整備・人事向け採用コーディネート・助成金相談、また障害者人材を活かした事業に関するアドバイスを実施。障害者雇用メリットの最大化を提案。その他、船井総研とコラボした勉強会・見学会の開催や助成金講座の講師やコラム執筆など、障害者雇用の普及に精力的に取り組んでいる。

▼アドバイス実施先(一部抜粋)
・opzt株式会社・川崎重工業株式会社・株式会社神戸製鋼所・沢井製薬株式会社・株式会社セイデン・日本開発株式会社・日本電産株式会社・株式会社ティーエルエス・パナソニック株式会社・大阪富士工業株式会社・株式会社船井総合研究所・株式会社リビングプラットフォーム