第1回「メンタルヘルスマネジメント1種に合格するまで〜勉強嫌いな私の場合〜」

ご存知でしょうか。調査では日本の人口の約25%(約250万~625万人)はうつ病と診断される程度の心の病を患っています。また、約1214%(約1,500万~1,750万人)は一生の間に一度はうつ症状(うつ病よりは軽い症状)を経験すると言われています。

201512月から改正労働安全衛生法の一環として「ストレスチェック制度」の導入が始まりました。各企業は一斉に取組みを開始し、自社従業員のストレス度合いや職場の安全衛生面を知る良いきっかけとなるはずです。ただ、ストレスチェック制度本来の成果はこれからだと思います。

実は、私こう見えて「メンタルヘルスマネジメントⅠ種」の取得者なのです。手前味噌ですが、大学受験の次ぐらい必死で勉強をしました。もしメンタルヘルスマネジメントに興味があり、物事の捉え方やストレスによる自身の健康が気になるようでしたら受講をお勧めします。取得者だから言えることですが、自分を守れる第一の存在は自分です。大袈裟な表現ですが、自己防衛の方法を身につけることで今よりも健康で安全に生きていくことが出来ます。

では、私がメンタルヘルスマネジメント検定を受験する3つのきっかけについてお話ししようと思います。

人とお会いして

前職に遡りますが、メンタルヘルスマネジメントに興味を持ち始めた当時、私は人材会社に在籍していました。担当は人材派遣・人材紹介の営業として、担当している企業からの依頼や相談、派遣スタッフのフォローなどをしていました。また、営業の立場でも時には登録希望者の面接をすることもたくさんありましたので一般の会社の営業職に比べると当然ながら人とお会いする機会が多くなりました。

多くの方と接するうちに気になっていたことが徐々に大きく感じる様になりました。それは、派遣スタッフとお会いする時です。派遣とは、勤務先責任者からの指揮命令のもと、従業員の方々と一緒に働くわけですが、勤務初日から求められる仕事で成果を上げていかなくてはいけません。そのためには少しでも早く職場に馴染まなくてはいけませんし、苦手な方ともコミュニケーションを取る必要があったりするわけです。

中にはそういった場面を上手く乗り切ることが出来ない派遣スタッフからの相談に対応するのも私の仕事でした。仮に派遣スタッフからの相談を放置した場合、その悩みが原因で体調を崩してしまったり、時には派遣先企業にも迷惑が掛かってしまうことになります。契約とはいえ、決まった期間は健康で仕事に就いてもらいたいと考えた時に、メンタルヘルスマネジメントを勉強することで少しでも悩みの解消に役立てられるのではと思いました。

自己防衛として

人材業界というのは非常に転職者や退職者が多いというのが特徴に挙げられます。転職したい人のお手伝いをする立場なのに転職する人が多いというのもおかしな話ですがそれが事実です。私が12年弱在籍している期間に多くの従業員が入社し退職していきました。

理由はそれぞれで、全員がメンタルに不調をきたしたということではありませんが、よっぽどやりたいことを見つけたとか夢をかなえるためにといった理由でない限り、会社を辞める時の精神状態というのは不健康な状態であると思います。前項でもお話をしたように人と関わることが仕事なので精神的に参ってしまう場面に遭遇することも少なくありませんでした。そんな時に、悩みの解消方法や物事の捉え方・思考法を勉強することで心のバランスを取る手段のひとつになるのではと考えるようになりました。

障害者と関わる立場として

もともと在籍をしていました人材会社で「障害を持つ人材」の紹介事業を始めたのが障害者の方々と関わるきっかけでした。私はドクターでもありませんし、カウンセリングを専業にしているわけでもありませんから、治療をしたり状態を回復させるようなことは出来ません。ただ、障害を持つ方々の中には、差別を受ける人、望むような配慮が受けられず負担を抱える人、日常生活でストレスを感じている人が多くいますので、少しでも緊張した心の状態を和らげる手伝いができるのではないか。また、精神障害者の方であれば、お話を聞く中で少しでも本人の気持ちや過去の出来事を理解することに役立てられるのではないかと考えるようになったのが理由です。

今でも、人材紹介という立場ではありませんが、障害を持つ方々と多くお会いします。中には職場での人間関係や自分自身の性格に悩んでいる人のお話をきかせてもらうこともあります。内容によっては、メンタルヘルスマネジメントで学んだことを聞いていただき、気持ちの切り替えや、他者との関わり方を考えてもらうきっかけにしていただいています。

私にとってメンタルヘルスマネジメントは仕事の範囲だけではなく、プライベートな面でも大いに役立つものだと実感しています。不確定要素の多い世の中ですから、しっかりと自分自身をコントロールする術を持つことは重要だと思います。

次回からはメンタルヘルスマネジメントを受験した時の経験談をお話ししていきたいと思います。

第2回「メンタルヘルスマネジメント1種に合格するまで〜勉強嫌いな私の場合〜」

2017.05.23

ABOUTこの記事をかいた人

上前 忠司 (イルネス障害者雇用総合研究所代表)

[障害者雇用コンサルタント] 企業向けに障害者雇用サポートを提供し、障害者の雇用定着に必要な環境整備・採用コーディネート、また障害者人材を活用した事業に関するアドバイスを実施。その他、船井総研とコラボした勉強会・見学会の開催やコラム執筆など、障害者雇用の普及に精力的に取り組んでいる。講演のご依頼や雇用に関する相談は、当サイトお問い合わせからお願いします。